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すべての水俣病被害者の時と立場を超えた団結を!

うちの事務所では「菜の花便り」という事務所ニュースを不定期で発行しています。しばらく前に

「すべての水俣病被害者の救済」を掲げ続ける意味~ノーモア・ミナマタ訴訟の勝利和解と今後の展望

というタイトルの記事を書いたのですが、諸般の事情で発行が遅れて賞味期限切れになりそうなので、
ブログに掲載します。

一番訴えたかったのは、第3段落の<すべての水俣病被害者は団結してたたかい続けよう>のところです。

「すべての水俣病被害者の救済」を掲げ続ける意味
~ノーモア・ミナマタ訴訟の勝利和解と今後の展望
弁護士 菅 一雄

↓以下、本文。
<ノーモア・ミナマタ訴訟の勝利和解>
 昨年2011年3月、ノーモア・ミナマタ訴訟は熊本・大阪・東京の3地裁での和解で勝利解決しました。
 3000人の大原告団の93%もの大量救済を2005年10月の提訴から5年半で勝ち取りました。天草など従来「対象外」だった地域でも7割の救済率を実現し、水俣病のたたかいの歴史上初めて昭和44年以降の出生者からも救済対象者を出しました。
 一部に救済対象から漏れた原告が出たことは誠に残念ですが、その方たちに対しては、原告団が獲得した団体一時金から特措法の一時金と同等の手当が出されました。
 私自身、弁護士になって4年半、必死に取り組んだ仕事でした。和解後、一緒にたたかってきた原告らと握手を交わしました。さまざまな思いに涙があふれました。

<「すべての水俣病被害者の救済」にどこまで迫れたのか>
 ノーモア訴訟の重要な特徴は、提訴当初から「すべての水俣病被害者の救済」を掲げて、司法制度を活用した大量迅速な救済を目指したことでした。私たちは不知火海1000人大検診などを通じて被害者を掘り起こし、追加提訴を続けて裁判原告を拡大しました。自らの救済を求めて本気でたたかい抜く集団を増やし続けたことが、「水俣病は終わった」という当時の「常識」を覆し、国をも動かし、救済の道を切り開きました。国が裁判上の和解に応じたのは水俣病の歴史上初めてのことです。
 また、水俣病の過去の歴史では「水俣病かどうか」の判断権を行政が独占して被害者を切り捨ててきました。そこで、「水俣病かどうかを誰が判断するか」が大きなテーマでした。ノーモア訴訟では原告側・被告側双方から同数の委員を出す「第三者委員会」で判断する仕組みを被告らに認めさせました。行政の判断権独占を打ち破った重要な成果です。判定資料として、民間医師の作成した「共通診断書」を行政側の医師の作成した診断書と対等の資料として取り扱うことも認めさせました。こうした仕組みが93%の救済率や地域・年代の壁の突破という大きな成果・前進に結びつきました。
 さらに、ノーモア訴訟の闘いは、裁判外の被害者のたたかいとも広く結びついて、特措法上の救済制度を新設させました。裁判の和解水準が特措法の救済内容へも波及して救済水準を引き上げました。これらに励まされて、裁判外でも未救済被害者は5万人以上が手を挙げています。ノーモア訴訟の勝利和解が「すべての被害者救済」に向けた大きな前進の一歩となったことを誇りに思います。

<すべての水俣病被害者は団結してたたかい続けよう>
 ノーモア訴訟の成果は、最高裁判決をはじめ過去の水俣病被害者のたたかいの成果と到達点をフルに生かして勝ち取られたものです。その意味で、先人のたたかいに感謝しなければなりません。
 他方で、ノーモア訴訟などで未救済被害者が新たに救済を求めて手を挙げ、たたかい続けてきたことで、行政も既に救済済みの被害者の待遇切り下げに手をつけることができず、結果的に先人が守られてきた面も否定できません。
 そうした意味で、被害者のたたかいは時を超えてお互いを支え合う関係にあります。裁判をたたかった不知火患者会は「すべての被害者救済」を掲げ続け、現在も患者掘り起こしに取り組んでいます。他方で、一部の救済済みの被害者団体に「未救済被害者が新たに手を挙げて被害者の人数が増えると被害者一人一人の待遇が切り下げられる」と心配する向きもあるようですが重大な誤りです。「すべての被害者救済」を目指してたたかい続けることは自分たち自身を守ることでもあるのです。
 「すべての被害者救済」は未だ途上です。ノーモアが地域・年代の壁を突破したことで、「これまで行政が切り捨てて取り残されてきた地域・年代の被害者をどう救済するのか」新たな枠組み作りが今後の課題として浮上しています。
 その枠組みも無いままに、政府は特措法の救済窓口をこの7月末にも締め切ろうとしていますが、これでは未救済被害者が取り残され、たたかいの火種を残すことになるでしょう。そもそも今でも水俣病被害者の症状は新たに発症したり、悪化したりしているのです。ですから本来は恒久的に救済窓口を開くべきなのです。
 数万人の特措法申請者の切り捨てを許さず救済対象とさせるたたかいも今後本格化します。もし患者切り捨てが起きたら、そのときは次のたたかいが始まることでしょう。その新たなたたかいが裁判であったなら、ノーモア訴訟の勝利和解の成果と到達点は大いに生かされることでしょう。
 私も「すべての水俣病被害者救済」を目指すたたかいの一端に加わった者として、今後も粘り強く取り組む決意です。
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