気になったネタリンクというブログ。
ブログ主は、プログラマーの方で将棋にもお詳しそうな方です。
ここ1週間は、今回のやねうら王改変騒動について、よく調査分析されています。
(このブログを読んで、私も自分のブログの数日前の記事に関連する認識違いを発見したので、先ほど自分の記事に訂正追記しました。)
2014-03-16↑やねうら王騒動関連の初回記事。
ドワンゴや将棋連盟が隠していて、第1戦の後の炎上後にやね氏ブログで判明した「やね氏からの旧Ver使用の提案」の存在とその意味などなど、プログラマー視点も含めて解説されています。私は、今回の騒動に関して「やね氏からの旧Ver使用の提案」と「その提案を他の当事者が蹴った事実」を重視しています。その観点から私のブログでも記事を書きましたが、
【第3回将棋電王戦】初戦は習甦が菅井5段に勝利そこで詳述する余裕がなかったが本当は言いたかった内容もここに分かり易く書かれており、我が意を得たり、という気持ちです。
2014-03-17 第三回電王戦でのやねうら王に対してのアレコレ↑2本目。
24点法対応のためのソフト変更の問題に関する解説など。
第3回将棋電王戦の予選となった電王戦トーナメントでは、入玉の勝敗判定ルールで27点法を採用していました。
ところが、第3回将棋電王戦本番では、将棋連盟からの要望によって入玉の勝敗判定ルールで24点法を採用することとなりました。(ただし、第2回電王戦までは24点法を採用していたらしいので、将棋連盟の立場からすると「前と同じようにやる」というだけのことだったようですが。)
したがって、電王戦トーナメントでのソフトには24点法に対応する変更が必要になるわけです。ところが、ドワンゴからソフト開発者に対するその変更の要望は今年2月27日ころにあったようです。
つまり、将棋連盟とドワンゴの公認で全ソフトに変更要請があり、実際にソフト変更が行われたのです。(変更しなかったソフトもあるようですが。)
で、なぜ同じく将棋連盟公認とドワンゴの公認でやねうら王が新Verに変更したことだけが許されないのか?
将棋連盟とドワンゴは、24点法への修正要請の事実をひた隠しにしているようです。なぜ隠すのか?
2014-03-18 第三回電王戦でのやねうら王について新展開↑3本目。
Aperyの開発者の平岡氏のブログでのやね氏批判記事
やねうら王について知っていることに関する記事。
この記事とは直接関係ないが、私は、プログラマー諸氏の中にやね氏だけを批判している方がいるのが、正直よく理解できない。「プロ棋士と勝負できる貴重な場をぶち壊すようなことをしてほしくない」という限度ではその心情は理解できる。しかし、だからといって、あの煽りPV
に端を発するを含む今回の経緯から言って、立場や見解の違いがある程度あるとしても、やね氏だけを批判するのはおかしいだろう。
「やねうら王の一枠は他のソフトが出られなかった大切な枠だ」とか「電王戦トーナメントで負けた者を補欠で出せ」的な意見もあるようだ。しかし、私自身は強いソフトによるいい将棋が見たいということに尽きる。だから、強くなったやねうら王が見たいし、他のソフトにはぜひ強くなったやねうら王を倒していただきたい。ponanzaがやねうら王を圧倒した将棋は本当に見事だった。
2014-03-19 第3回将棋電王戦 第2局騒動の結論まとめ↑4本目。
「第2局の対局方法に関する説明」の記者会見の分析解説。
ただし、よくまとまった解説ではあるが、元の記者会見を見ていない方は記者会見自体も必見。
「佐藤6段が将棋に対して真面目」とかいう片上理事のいま思えば噴飯ものの発言も見られます。
2014-03-21 第3回将棋電王戦 やねうら王の棋力変化について↑5本目。
表題通り、やねうら王の新旧Verの棋力変化に関する分析。
Apery平岡氏をはじめとするやね氏批判に疑問を呈する内容。
なるほど、という内容。
ただし、筆者も認めているとおり、推測に基づく内容が混じっており、今後の真相解明に待つ部分も残っている。
(※2014/03/26追記。長文の引用があるので文末に。上の「なるほど」は撤回。棋力変化に関しては平岡氏側に根拠有りと言えそうです。)
2014-03-22 第3回将棋電王戦 やねうら王戦を終えて↑6本目。
「佐藤六段……。
持ち時間5時間で対局したのは、やねうら王をもらった直後に2戦のみって……。
その後は持ち時間1時間で、合計40戦程度とは。半年前から借りてたのに。
新やねうら王に変わった際、「研究が無駄になった」と怒っていたのは何だったんですか……。」
(※2014/03/25追記
この引用部分に対して、ある方から「佐藤6段は「研究が無駄になった」とは一言も言っていない」とのご指摘をいただきました。
しかし、第3回電王戦第2局のPV内で、佐藤6段は「無駄になる以上に力が全然違う、非常に強くなっている」と述べています。第1局の放送のタイムシフトでは12:12:48~です。ウェブ上に書き起こしのページもありますが(http://michsuzuki.hatenablog.com/entry/2014/03/16/025800)、当該部分の書き起こしは省略されています。ここで「無駄になる」とは「研究が無駄になる」ことを指すとしか考えられません。そのしばらく後のやね氏の発言でも「研究が無駄になる」ことに関する発言がありますので、文脈上はさらに明白です。このPVの後半部分は、事実関係を明らかにするためとして追加され、内容につき将棋連盟と佐藤6段が了解した内容です。)
私と同じところに突っ込んでおられます。
【第3回将棋電王戦】第2局は「やねうら王」勝利~しかし、佐藤6段と将棋連盟はヒドくないか?2014-03-23 プログラマの常識と文化↑7本目。
一連の記事の付録のような感じで、プログラマの世界について解説。
<最後に>
「やね氏は過去にさまざまなペンネームを併用してきたが、まさか、このブログも???」
っと思って、過去記事を拝見しましたが、大丈夫みたいです。
(※2014/03/26追記。
やね氏自身のブログに以下の記載があります。
2013-10-13 電王戦 --- 将棋電王トーナメント --- やねうら王特設ページ
http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20131013#p1 より
■ 2013/10/26 02:30 Bonanza系の探索ルーチンでは本大会では上位に食い込めない?
Bonanza系の探索ルーチンを搭載しているソフトは多コア(6コア以上)になったときに、(他の将棋ソフトに比べて)探索性能が出ないようである。
本大会のように8コアのPCでかつ、統一ハードだとBonanza系の探索ルーチンは圧倒的に不利なのだ。
やねうら王もご多分に漏れずBonanzaのソースコードを大いに参考にしているのでモロに煽りを食っている。だからStockfish風に探索部を丸ごと書き換えたいのだが…。」
2013-10-28 電王戦 --- 将棋電王トーナメント --- やねうら王特設ページその2
http://d.hatena.ne.jp/yaneurao/20131028#p1 より
■ 2013/10/29 5:45 探索がおかしい原因が判明
原因の一つがなんとなくわかった。良かれと思って3年ほど前に高速化のためにやったことが全くの裏目に出ているであろうことがわかった。さっき寝てたら、突然夢のなかでわかって、飛び起きた。
バグというよりは、設計上のミスというか、将棋というゲーム木の探索の性質をよく理解していなかったというか、そういうことに起因する問題であり、プログラム自体は私の意図通りに動いていたのだと思う。
これをなおすにはソースコードを大量に書き換えないといけない。時間がもう残されていない。そんなに大量のソースコードをバグなしで一発で書き換えられる自信がない。私は目が超悪くなってから、typoが絶えなくて、ロジックのミスがなくとも何らかの打ち間違いなどによるエラーが起きる可能性が高い。こんな状況でやるべきことではない。
この部分をなおせば、おそらくBonanzaには勝ち越すはずなんだが(他にも原因がない限り)…いまからではその書き換えは間に合わないだろう…本当…残念でならない。
これらの記述は、トーナメント当時のやねうら王の探索部がBonanza系で、仮にそこをStockfish風に書き換えられれば、相当の性能向上が見込めるとやね氏が認識していたことを示しています。
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